History
60年の軌跡
第1章 芽生え編
1964(昭和39)年~1987(昭和62)年
「負けたらあかん!」を
モチベーションに
㈱日栄トレーディングとして第一歩を踏み出した設立当初から、社名を明弘商事へ変更し、計装ビジネスをスタートした最初の約20年間です。経済の高度成長期を背景に、仕入先や資本金を着実に増やしていきました。中でも桜測器(現エンドレスハウザージャパン)の商品を取り扱うようになったり、山武ハネウェル(現アズビル)の代理店となったりしたことは、その後の成長につながっています。
1964(昭和39)年
●大阪市都島区において
㈱大阪日栄トレーディングを設立
資本金は100万円
1966(昭和41)年
社名を明弘商事㈱として、
大阪市東区(現中央区)に本社を移転
輸入車販売から繊維・計装ビジネスへ
設立当初はアメリカ車の輸入販売を行っており今とは全くかけ離れたカーディーラーでした。しかし、日本車の台頭によりビジネス環境が悪化。そんな中、守谷社長が屋号ごと会社を引き継ぎ、新たな方向性を模索し始めました。そして選んだのが当時急速に発展していた「繊維」と「計装」関連の分野だったのです。屋号も「明弘商事」と変更し、本格的な歴史はここから始まりました。
1978(昭和53)年
●この頃から桜測器㈱
(現:エンドレスハウザージャパン㈱)や
㈱オーバルの商品を取り扱うようになる。
計装ビジネス一本に絞った決断の成功
「繊維」と「計装」分野からスタートした明弘商事は、守谷社長の決断により早くも転機を迎えました。時代の流れを敏感に読み取った社長は、繊維業に見切りをつけ、計装ビジネスに専念することにしたのです。当時の仕入先は、桜測器(現:エンドレスハウザージャパン)やオーバルというメーカー。販売先はクボタ(現:クボタ計装)や岩谷産業、日本アルミ(現:UACJ金属加工)、三宝電機などであり、こういった企業との取り引きを比較的初期から行っていたため、計装ビジネスは順調に成長していきました。現在の西村副社長が桜測器から入社したのもこの頃です。
1979(昭和54)年
●資本金を500万円に増資
1983(昭和58)年
●山武ハネウェル㈱(現:アズビル㈱)の代理店となる
山武ハネウェルとの出会いが飛躍的な成長へ
明弘商事にとって、山武ハネウェル(現:アズビル)との出会いは重要なターニングポイントでした。当時の山武ハネウェルは「アドバンスオートメーション事業」と「ビルディングオートメーション事業」を展開し、計装設計から製造、販売、エンジニアリング、省エネソリューションや設備の運営管理までを提供する総合企業でした。この山武ハネウェルの代理店となったことで、明弘商事は大きくステップアップ。仕入れて販売するだけの商社から、システム全体を提案できるサービスが可能になりました。この流れに伴って業績も拡大し、順調に成長していったのです。
1987(昭和62)年
●初の新卒社員が入社
社員3名から始まった明弘商事の社員数も、
この頃には10名を超えていた。
第2章 基礎がため編へ
第2章 基礎がため編
1988(昭和63)年~2003(平成15)年
バブル崩壊の不況を乗り越えて進む
1988年から2003年までの約15年間、バブル崩壊の不況を乗り越え、企業基盤を強固にしてきました。山武ハネウェルの系列である山電器との合併、東亜インダストリアルとの合併による社名変更など、重要なターニングポイントがあった時代でもあります。また、中央区にあった社屋を大阪府吹田市に移転したり、東京事務所をはじめ各地に営業所を開設したり、組織も大きな変革を遂げました。
1988(昭和63)年
神戸営業所(現:神戸サテライト)を開設
1989(平成元)年
東京都中央区に、東京営業所を開設
●資本金を1200万円に増資
大阪市中央区南本町の「丸全ビル」へ
事務所を移転(足立美術館 大阪営業所)
1991(平成3)年
●山武ハネウェル㈱の系列である
㈱山電器と資本業務提携
山電器の名前は残し、守谷社長は山電器の
社長を兼任することに
●業容拡大のため資本金を1500万円に増資
山電器とのM&Aによりシナジー効果の実現へ
山電器とM&Aしたのは1991年。メーカーを招待して大々的なセレモニーも開催されました。このM&Aを通じて、明弘商事と山電器は相乗効果を追求し、互いに助け合いながら成長していきます。のちに多くの企業とのM&Aによるシナジー効果を発揮するための第一歩だといえるでしょう。守谷社長は「企業が成長するためには一社だけでなく、他社とのシナジー効果が必要なのだ」と実感。のちにASUTECグループという大きな組織に発展していく礎になったのです。
1992(平成4)年
●東亜インダストリアル㈱と資本業務提携
東亜インダストリアルは山武ハネウェルと同じく
代理店。同社への資本参加により、仕入先や
納品先が飛躍的に伸びることが期待された。
高松営業所を開設(開設時点は山電器の営業所)
1993(平成5)年
大阪府吹田市に本社営業部を移転
山電器に隣接する社屋となり、
この後も山電器と社屋を共にすることになる。
1994(平成6)年
広島営業所を開設
1995(平成7)年
●特定建設業(電気工事)許可を取得
●資本金を2100万円に増資
大阪府吹田市豊津町へ移転
この後、さらなる発展を求めて
現在の社屋へ移転することになる。
1996(平成8)年
●明弘商事と東亜インダストリアル㈱が合併。
事業の多角化、そして、ユーザー拡大と技術力強化。
これにより、明弘システック㈱に社名変更。
●資本金を2850万円に増資
1997(平成9)年
㈱有明エンジニアリングと資本業務提携。
様々な異業種企業との提携によって、
さらなる業容拡大を目指し、 ビジネスの裾野を広げていった。
2000(平成12)年
●日新商事㈱と資本業務提携
東京を基盤にビジネスを展開していた
日新商事㈱との提携で相乗効果が生まれ、
全国にネットワークを広げていった。
結果、1980年代に掲げた「売上100億円」を達成。
東京支社を開設
資本業務提携を機に、東京営業所を
日新商事の本社に移し、東京支社を開設
2003(平成15)年
●福岡三洋オートメ㈱と資本業務提携
●佐竹計器㈱と資本業務提携
電気機器・部品を製造する 福岡三洋オートメ、計装のプロ集団を標榜する佐竹計器との
資本業務提携で、幅広いニーズに応える
仕入れが可能となった。
第3章 成長編へ
第3章 成長編
2004年(平成16)~2024(令和6)年
ASUTECグループとして拡大していく
2004年から現在にいたるまで、ASUTECグループは拡大を続けてきました。ISO14001の認証取得による環境活動、多くの企業のグループ入りによるビジネスの多角化、そして、日新商事との合併によって現在の日新明弘テックへと社名変更しました。社員数も営業拠点もグループ企業も成長を続け、2023年にはグループ売上は380億円を達成。そして、2024年に設立60周年を迎えました。
2004(平成16)年
●3月にISO14001 認証取得
企業の社会的責任を認識し、地球環境に
配慮したビジネス展開を目指すようになる。
2005(平成17)年
●明弘システック㈱と日新商事㈱が
合併し、日新明弘テック㈱に商号変更
●㈱三石電機製作所がASUTECグループ入り
高圧受変電盤、動力制御盤、計装盤、監視盤の設計や
製作、工事までトータルプランニングが可能。
明日への希望を込めてASUTECグループが誕生
1996年に東亜インダストリアルとの合併によって、明弘システックと社名変更した明弘商事。2000年には日新商事と資本業務提携を行いました。2005年に日新商事と合併し社名も「日新明弘テック」となり、現在に至ります。同年、拡大してきたグループ会社を統括するため、守谷社長は「ASUTECグループ」と命名。この名前には明日への希望が込められており、未来への意思とビジョンが反映されています。
福岡営業所を開設
2006(平成18)年
三重営業所を開設
●㈱原田計測器がASUTECグループ入り
電器・電気計測器の製造を行うメーカー。
●㈱日研工業がASUTECグループ入り
2007(平成19)年
●ナカタ電機㈱がASUTECグループ入り
2010(平成22)年
●㈱三上工業所がASUTECグループ入り
変電設備の建設や補修、保守点検を通して
電力安定供給の一端を担う企業。
ガス絶縁開閉装置(GIS)や遮断器の制御盤などの
製造、組み立ても手がけている。
2011(平成23)年
●㈱パトスがASUTECグループ入り
制御盤製作からハーネス加工まで
一貫製作する企業。
2012(平成24)年
●㈱協和機電がASUTECグループ入り
環境に配慮した電気設備・サービスを提案する。
●㈱東海興産がASUTECグループ入り
自動車部品製造や省力化専用機の開発を行う
メーカー。自動車分野への進出が始まる。
●売上200億円を達成。
●日新明弘(蘇州)商貿有限公司を設立
多彩な企業の参加によりASUTECグループ拡大へ
2012年には売上200億円という業績を達成。2000年初頭から、独自の技術を持つオンリーワン企業がグループに入ることにより、ASUTECグループの事業領域を拡大していきました。多彩な企業の参画によるメリットは、各社の強みを生かしたビジネス展開ができること。2008年に起きたリーマンショックなどの金融不安を乗り越え、ASUTECグループは進化の軌跡を描き続けました。
2013(平成25)年
●㈱山電器が㈱原田計測器と合併
(存続会社:山電器)
●福岡三洋オートメ㈱がリヨー電機㈱と合併し、
AST電機㈱としてスタート
●グループ企業であるナカタ電機㈱が
㈱東陽電機製作所と合併
(存続会社:ナカタ電機)
●北興電機工業㈱がASUTECグループ入り
超音波機器や各種自動車制御装
オゾン発生装置などの開発・設計を行う。
●久保田工業㈱がASUTECグループ入り
自動車関連の重要保安部品を
加工するメーカー。
2014(平成26)年
●セイカ電子工業㈱がASUTECグループ入り
電子機器組立・プリント基板実装組立などを
行うメーカー。
●㈱ヨコヤマ精工がASUTECグループ入り
自動車用部品の製造メーカーであり、金型製造から
プレス加工、アッセンブリーまで一貫生産を行う。
ヨコヤマ精工のグループ入りによって、自動車分野
進出への基盤づくりが可能となった。
●岡本電機工業所㈱(現:岡本電気工業㈱)が
ASUTECグループ入り
電気工事、管工事、消防施設工事などを請け負う。
2015(平成27)年
●㈱三石電機製作所が
㈱豊田電機製作所と合併
(存続会社:三石電機製作所)
●㈱メディアドリームがASUTECグループ入り
情報端末の設置保守業務やメンテナンス事業
などを行う。
2016(平成28)年
●茨城電建工業㈱がASUTECグループ入り
●㈱ユニカ技研がASUTECグループ入り
長年の自動車保安部品製造で培った冷間鍛造加工、
精密切削加工を行うメーカー。
2017(平成29)年
●ナカタ電機㈱がクリエ電機㈱と合併
(存続会社:ナカタ電機㈱)
●松野プレス工業㈱がASUTECグループ入り
●㈱三石電機製作所が北興電機工業㈱と合併
(存続会社:㈱三石電機製作所)
2018(平成30)年
●㈱村松製作所がASUTECグループ入り
●石崎工業㈱がASUTECグループ入り
2019(平成31・令和元)年
●資本金を1億円に増資
●㈱ミスギ工業、その子会社の
㈱池の上製作所がASUTECグループ入り
車の内装部品やOA機器に活用され
合成樹脂射出成形を行うメーカー。
●資本金を3億100万円に増資
●エヌピー化成㈱がASUTECグループ入り
自動車用部品として使われる
プラスチックコンパウンドのメーカー。
2020(令和2)年
●㈱電機精工社がASUTECグループ入り
リアクトルおよび電源装置の専門メーカーとして80年の実績を持つ。
●㈱相武通信がASUTECグループ入り。
電子機器組立・プリント基板実装組立などを行う
メーカー。
●㈱ミスギ工業が㈱池の上製作所と合併
(存続会社:ミスギ工業)
2021(令和3)年
●㈱相武通信がセイカ電子工業㈱と
合併(存続会社:相武通信)
●㈱宝工業所がASUTECグループ入り
自動車や航空機のモデルチェンジや新製品発売
において、なくてはならない試作品メーカー。
卓越した設計力がグループ全体の技術レベルを
底上げします。
●㈱ミヤタがASUTECグループ入り
金属パイプ加工、曲げ加工、
ろう付けを得意とするメーカー。
●現在のコーポレートサイトへリニューアル
企業情報と事業内容を端的に整理し、
ASUTECグループ企業が一覧できるページも
設けた、わかりやすいコーポレートサイトに。
2022(令和4)年
●三協樹脂㈱がASUTECグループ入り
●㈱協和機電が茨城電建工業㈱と合併
(存続会社:協和機電)
電気設備、防災設備、非常放送設備など、
あらゆる工事を請け負う。
●AST電機㈱が㈱有明エンジニアリング
と合併し、AST有明電機㈱としてスタート
●森尾プレス工業㈱がASUTECグループ入り
自動車関連の金属プレスをメインに電気関連など
幅広い領域をカバーするメーカー。
2023(令和5)年
●㈱ミスギ工業が三協樹脂㈱と合併
(存続会社:ミスギ工業)
●グループ売上高380億円を達成
●現在の会社案内へリニューアル
コーポレートサイトのリニューアルを反映して、会社案内も一新。
2024(令和6)年
●協和電気工業㈱がASUTECグループ入り
官公庁、建築、大手自動車部品メーカーなどに
電気設備工事を提案。
●エムアイ計装システム㈱がASUTECグループ入り
KPM製品販売・メンテナンスや
DCS・PLCソフトエンジニアリング、
計装機器メンテナンス、技術コンサルティングなどを
幅広く行う。
●シンワ精機㈱がASUTECグループ入り
大手産業機械メーカー・工作機械メーカーの
大型機械部品の製造を行っており、製缶・機械加工・
塗装までの行程を一貫生産。
●㈲ナカシマ金型がASUTECグループ入り
車関連のプラスチック金型の設計・製作を多く手掛ける。
6月11日
●日新明弘テック㈱
60周年を迎える
設立60周年を迎えた企業の現在とこれから
2024年6月、日新明弘テックは設立60周年を迎えました。アメリカ車の輸入販売から始まり、繊維業や計装ビジネスへの挑戦を経て成長し、現在では社員数約150名、営業拠点16ヵ所、そして29社のグループ企業にまで発展しました。ビジネス領域は「制御・エネルギー・省エネ製品販売」「制御・配電盤関連事業」「工事・サービス・メンテナンス業」「自動車関連業」など多岐に及び、お客様の多様化・高度化するニーズに応えています。
守谷社長が次世代に向けて伝えたいのは「常に向上心を持って、前向きに挑戦していくこと」の大切さです。日進月歩のテクノロジーに決して遅れを取ることなく学び続け、進化し続けてまいります。さらに今後はグローバル社会の中で、複雑化する事業環境においては、リスクを取らなければリターンはないという意識を持つ集団であることが求められます。「やり続ける・言い続ける・あきらめない」を合言葉に、持続可能な企業集団として、次の未来に向けて前進していきます。